更新日:2024年6月11日

リコーブラックラムズ東京x Pekoeでラグビーの試合を聴覚障がいの方にも楽しんで頂きました

2024年4月6日(土) 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で開催された NTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2023-24 第12節 リコーブラックラムズ東京vs横浜キヤノンイーグルス戦にて、「誰もが楽しめるラグビー観戦環境~聴覚障がい者向けサービス実施~」の取り組みの1つとしてリコーブラックラムズ東京(以下、ブラックラムズ東京)の全面協力のもと、聴覚障がい者向けコミュニケーションサービスPekoe(ペコ)を用い、場内アナウンスの字幕配信を行いました。

イベントの詳細については、リコー社会貢献ブログの記事「ラグビー観戦をもっと楽しく! 聴覚障がい者向けサービスを実施しました」を読んでいただくこととして、このコラムでは実現に至るまでの経緯や舞台裏についてお話しさせて頂きます。

聞こえないことが分かることでもっと楽しみたい!もっと楽しんでほしい!という想い

実はこのPekoe活用の始まりは聴覚障がいを持ちラグビーファンでもあるPekoeメンバーのラグビーをもっと楽しみたいという想いから考えた『試合のアナウンスを文字起こしする』という企画でした。当初、Pekoeチームの中では、「オフィス向けに作っているツールをスポーツに使って大丈夫なの?」、「もし不慮の事態となり失敗したら、お客様にもブラックラムズ東京運営の方にも迷惑になるのでは?」などを心配する意見もありましたが、「まずは相談してみよう」と企画者の熱意を汲もうという結論になりました。

いざ、企画をラグビー事業室の方に相談したところ、「ホストエリアの世田谷区で手話言語条例が始まるので聴覚障がい者向けのイベントを考えていた!ぜひ一緒にやりましょう!」となり、提案した私たちが驚くほどトントン拍子に実施することになりました。

事前の準備は聴覚障がいの方も積極的に参加

正確な文字起こしを実現するためには事前の音声認識辞書の作成が必要です。ラグビーの場合であれば、出場する選手の名前やラグビーの専門用語などがあります。 こちらの作成については、「私たちも何か協力したい」との声から、ラグビーのルールが記載されたWebサイトや両チームの選手リストを基にリコー社内の聴覚障がいの方に作成してもらいました。

表に各種ラグビー用語の表記と読み仮名が記載されている。
ラグビー用の音声認識辞書(一部)

多くの人に使ってもらえるように分かりやすくパンフレットに記載

当日来て頂ける聴覚障がい者はもちろんのこと、普段字幕を必要としない方々にも興味を持っていただけるようブラックラムズ東京運営の方々にも協力いただき、当日配布するプログラムにPekoeの利用方法を掲載しました。

当日配布されたプログラムに掲載されたPekoeの案内

このように、記載された2次元コードを読み込むだけで簡単に手元で字幕を見ることができるようにしました。(記載の2次元コードは既に無効になっております)

試合中は誤変換を修正して正しい情報をお届け

修正作業はリコー社員やブラックラムズ東京公式ボランティアRamgelist (ラムジェリスト)の方が担当し、ラグビー用語の誤変換はRamgelistメンバーのアドバイスをもらいながら修正するなど息の合った連携で正しく情報を届けました。

ラグビー場の放送室の椅子に座りアナウンスを聞きながら3人の担当者がPCに向かって修正している様子。
アナウンスを聞きながら修正する担当者

今まで分からなかったアナウンスが分かるようになり大興奮!

試合が始まりノックオンなどの反則や選手交代説明、応援のコールなど会場に音声で流れるアナウンスがPekoeで文字化されると、聴覚障がいの方から「プレーがなんで止まったか分かる!」「試合のアナウンスがホーム寄りだと初めて知った」「物販のアナウンスが流れていたのか」といった驚きや喜びの声が伝わってきました。

スタジアムの観客席でPekoeを表示したスマホを片手に試合観戦中の観客たち。
Pekoeを片手に観戦中の様子(提供:ブラックラムズ東京)

また、Pekoeでアナウンスを読むだけではなく「押せ!押せ!ラムズ!」といったコールやトライの時にはみんなが「いいね」や「ハート」のマークを付けて応援に参加し一緒に盛り上がりました。

ラグビーのフィールドを見ながらPekoeの画面を見ている
Pekoeで応援している様子
スマホでアクセスしたPekoeの画面。「トラーーーーイ」にいいねやハートマークがついている。
試合中のPekoe画面

試合終了後、観戦した聴覚障がいの方たちから「素晴らしい企画でとても楽しかった」など以下のような喜びの感想をいただきました。

聞こえない人も楽しめたの史上初じゃないですかね!!今までだと何が起きたんだろうとよく分からなかった場面でもPekoe見るとよく分かりましたよ。ノックオン、コラプシング、ハイタックルの危険行為、イエローカード、10分間の退場、突然の選手交代等々。感動もんですねぇー。

反則とか、応援の掛け声とか、臨場感を共有出来て楽しくて嬉しかったです。放送の声が反響して聞き取りにくいのもあって、聞こえる人にも便利な機能。これからもこのような機会を増やしていただけたらと思いました。

スマホでPekoeを利用して、これ無しでは全く聞き取れない場内アナウンスを理解できて楽しめました!プレー観戦に集中して、見たいときにはさっとスマホで見られる、そして文字変換もリアルタイムで必要な修正されて正確で、素晴らしいです。

実況が分かるだけでなく、「いいね👍」をつけたりと、どこかで誰かと繋がっているようで嬉しかったです。夢のような企画、これからも全てのスポーツにこのような情報保障がつくようになればいいなと思いました

今回のイベントは、試合をもっと楽しみたい聴覚障がい者の想いと試合を誰にでも楽しんで欲しい人たちの想いが繋がったことで成功したと感じます。

ブラックラムズ東京運営メンバーを始め、熱心な社内ボランティアの協力により、今回の実現に至りました。このイベントを一過性のものとせず、継続して取り組んでいきたいと思います。

これからもPekoeを活用して聴覚障がい者の想いを実現するお手伝いをしていきたいと思います。

今後ともPekoeをよろしくお願いします。


■RICOH BlackRamsTokyo – リコーブラックラムズ東京
https://blackrams-tokyo.com/index.html

■聴覚障害者向けに観戦サービス導入 ラグビー・ブラックラムズ東京
https://www.tokyo-np.co.jp/article/319754

■実況の声を文字化しスマホに 聴覚障害者がラグビー観戦 東京
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240406/1000103613.html

■【社会貢献活動ブログ】ラグビー観戦をもっと楽しく! 聴覚障がい者向けサービスを実施しましたhttps://blog.ricoh.co.jp/sustainability/2024/0416_031774.html

■Pekoe公式サイト
https://pekoe.ricoh/

聴覚障がい者の方も楽しめるイベントを催してみませんか?
こちらのページよりダウンロードしてお試しください。

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