聴覚障害者の便利グッズ一覧!日常生活で使えるアプリやツールを解説!
聴覚障害者は日常生活の中で音や情報がうまく聞き取れず、不便に感じていることがあります。
そんなときに役に立つのが、聴覚障害者向けの便利グッズです。
聴覚障害者や聴覚障害者の家族だけでなく、法定雇用率が引き上げられることに向け聴覚障害者の雇用に力を入れている企業など、聴覚障害者向けの便利グッズにはどのようなものがあるのかが気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、聴覚障害者のための便利グッズや日常生活で使えるアプリやツールもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
\聴覚障がい者向け音声認識ツール/
目次
聴覚障害者にとって便利なものとは?
耳が聞こえにくい、あるいはまったく聞こえないなどの聴覚障害者にとって便利なものは、音声を聞き取る音声器具や、音以外のものから情報を読み込む道具などです。
聴覚障害者は、周りの人や物が発する音を正確に聞き取ることが難しく、その場に必要な情報を瞬時に得るのに時間がかかります。
また、話すことも難しいため人とコミュニケーションがうまくとれずに困っている人も多くいます。
そのような場面で聴覚障害者の役に立つのが、自分の耳や口の代わりとなり情報を共有してくれる道具です。
聴覚障害者の便利グッズを一覧でご紹介
聴覚障害者の便利グッズには、聞き馴染みのあるものからなかなか耳にしないものまで、さまざまな道具があります。
特に役立ちそうなものを一覧にまとめてみました。
- 腕時計型受信器シルウォッチ
- ベルマンビジットシステム
- 振動式目覚まし時計
- 振動式腕時計
- 骨伝導ヘッドフォン
- サウンドアシスト
- テレアンプ
- ジャンボプラスAP
機能や特徴を一つずつ詳しくご紹介しますので、気になるものがあれば参考にしてみてください。
腕時計型受信器シルウォッチ
腕時計型受信器のシルウォッチは、玄関の呼び鈴やFAXの着信音を振動と文字で知らせる機器です。
耳が不自由だと、来客やFAXの受信があっても、音に気付けないことがあります。
シルウォッチは普段は腕時計として機能し、来客時には「玄関 来客」の文字と振動で通知してくれます。
取り付け方は、玄関の場合はインターホンのスピーカー部分、FAXの場合は付属のコードで送信機と接続するだけなので簡単です。
腕時計型受信器シルウォッチは、各自治体の聴覚障害者用日常生活用具給付の対象品となっているので、興味のある方は自治体へお問合せください。
参考記事:ワイヤレス呼び出し装置 シルウォッチ
ベルマンビジットシステム
ベルマンビジットシステムは、来客や目覚まし時計、火災警報、子どもの泣き声など、日常生活における欠かせない情報を振動や光、アラーム音で知らせる屋内信号装置です。
ベルマンビジットシステムは以下の発信器と受信器があり、それぞれを組み合わせて使用します。
- ドアセンサ発信器
- ドアベル発信器
- マルチセンサ発信器
- 火災警報発信器
- ベビーセンサ発信器
- フラッシュ受信器
- アラームクロック受信器
- ページャ受信器用充電器
発信器が感知すると受信器に無線信号が流れ、受信器が振動や光、大きなブザー音などで知らせます。
火災や子どもの身に何かあった際すぐに気が付くことができるので、聴覚障害者がいる家や会社にあると便利です。
ベルマンビジットシステムの機器も、各自治体の聴覚障害者用日常生活用具給付の対象品となっています。
振動式目覚まし時計
目覚まし時計のアラーム音が聞こえない聴覚障害者の問題を解決してくれるのが、振動式目覚まし時計です。
ベルマンアラームクロックは、聴覚障害者のために考案された振動式目覚まし時計で、正確な時間だけでなく、電話やFAXの着信も光や振動で知らせてくれます。
強力な振動が起こるため、聴覚障害者だけでなく朝が弱い人や目覚めの悪い人、自力で起きるのに時間のかかる人でも使用できます。
ベルマンアラームクロックも、日常生活用具給付の対象のひとつです。
振動式腕時計
振動式腕時計は、日常使いしながら振動でアラームを知らせてくれる便利な道具です。
目覚ましのアラームだけでなく、約束の時間を知らせてくれたり電車の乗り過ごしを防いだりと、あらゆる場面で活躍します。
聴覚障害者だけでなく、時計を見て時間の確認ができない視覚障害者の役にも立ちます。
一般的なベルトタイプの腕時計の他にも、リストバンドタイプの腕時計も販売されています。
参考記事:振動時計|聴覚障害者支援用品ガイド
骨伝導ヘッドフォン
近年流行している骨伝導ヘッドフォンですが、聴覚障害者向けのものも販売されています。
骨を通して音が伝わるので、鼓膜を傷つけず快適に音を取り込めます。
しかし、骨伝導は音を直接内耳の神経に伝達させているため、伝音性難聴の方は効果を感じやすいですが、感音性難聴の方に必ずしも効果があるわけではありません。
購入する前に、事前に装着して効果を確かめてみるのがおすすめです。
参考記事:聴こえのバリアフリーを目指して〜難聴者の奮闘記|一般社団法人 日本オーディオ教会
サウンドアシスト
サウンドアシストは、テレビの音声を離れた場所でも鮮明に聞き取れる機器です。
テレビに発信器をセットすれば、約30m以内のどこからでもスピーカーを通して音声を楽しめるので、わざわざテレビの側にいく必要がありません。
家事や育児をしながら離れた場所でテレビが見られるので便利です。
参考記事:SOUND ASSIST|株式会社オーディオテクニカ
テレアンプ
テレアンプは、電話機の受話音を30dBまで上げることのできる機器です。
電話を受けたとき、相手の声が小さくて何度も聞き返してしまう、会話が成り立たない、といった悩みを解決してくれます。
また、音程調整効果という、より明確に聞き取れるように音程調整ができる機能もついており、相手に大きな声を出してもらう必要もなく通常通りの音量で会話ができます。
電話機だけでなく、FAXやインターホンでの利用も可能です。
聴覚障害者だけでなく、耳の遠い高齢者にもおすすめです。
ジャンボプラスAP
ジャンボプラスAPは、聴覚障害者でも音声が聞き取りやすくなる高性能な電話機です。
受話音は60dBまで上げられ、聞き取りやすい音程に調整できます。
ジャンボプラスAPはボタンが大きくて押しやすいのが特徴で、聴覚障害者や高齢者でも簡単に使用できます。
また、緊急連絡先を3ヵ所、ワンタッチダイヤルを9ヵ所登録できるのもポイントです。
さらに、別売りのベッドシェーカーを繋げば、着信時に振動で知らせることも可能です。
参考記事:ジャンボプラスAP 白 自立コム
聴覚障害者が日常生活で使用できる便利グッズはたくさんあります。
簡単に入手できますので、気になる商品があった際はぜひ手にとってみてください。
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聴覚障害者がコミュニケーション時に便利なグッズ
次に、聴覚障害者がコミュニケーションをとるときにあると便利なグッズを2点ご紹介します。
- 助聴器(集音器)
- 簡易筆談器
補聴器をつけていても音が聞き取りづらい場所や、相手に手話が伝わらず会話が困難な場面でも、便利グッズを活用すれば問題なくコミュニケーションをとることが可能です。
助聴器(集音器)
助聴器は、軽度〜中度の難聴や耳が聞こえづらい聴覚障害者・高齢者の聴力を補う音響器具です。
人と会話をするときに相手の声が聞き取りづらい、はっきりと聞き取りたい場合に使用します。
ポケットサイズのものが多く、使用方法も耳に当てるだけなので簡単に活用できます。
補聴器のように音程域を調節することはできませんが、自身での音量調整が可能なので、家族や友人とのコミュニケーションをサポートします。
簡易筆談器
簡易筆談器は、ペンや鉛筆を使用せず、磁気で文字が書けるボードです。
手話や口話より簡単に聴覚障害者とやりとりができるので、災害などの緊急時や、病院など静かな場所でも重宝されます。
ワンタッチで消去でき繰り返し使用できるため、1台あればさまざまな場面での使用が可能です。
スマートフォンのアプリも便利グッズになる?
スマートフォンのアプリのなかにも知覚障害者にとって便利なものがあるのをご存じでしょうか?
- 聴覚障害者等支援アプリ「こえとら」
聴覚障害者とそうでない方がコミュニケーションをとれるよう、文字と音声を変換するアプリで、iOSとAndroidで対応しています。
- Group Transcribe
対面での会話やミーティングでの、文字起こしや翻訳をします。
最先端の音声技術で、誰が何を喋ったのかを的確に聞き取ることが可能です。
iOSで対応しています。
常に持ち歩いているスマートフォンがいざというときに役に立つので、このような便利アプリをいくつかダウンロードしておくと便利です。
聴覚障害者向けの便利なアプリは以下の関連記事でも詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください。
関連記事:聴覚障害者向けの音声文字変換アプリ【無料】をご紹介!チームのコミュニケーションにもおすすめ!
聴覚障害者に便利なサポートツール
その他にも、聴覚障害者に便利なサポートツールがあります。
- 電話リレーサービス
聴覚障害者とそうでない方の間にオペレーターが入り、手話や音声を通訳して電話で繋ぎます。
- DVD用字幕配信「おと見」
DVDの字幕配信をおこなっており、配信中の作品をダウンロードするだけで字幕で映像を楽しめます。
近年では、緊急時の対応以外にも娯楽を楽しむなどあらゆる視点で聴覚障害者をサポートするツールが増えており、聴覚障害のハンディキャップを減らす社会づくりが進んでいます。
聴覚障害者向けのサポートツールは以下の関連記事でも詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください。
関連記事:聴覚障害のサポートツールでおすすめは?無料アプリや緊急用ツールもご紹介!
会議でも聴覚障害者に便利な音声認識ツール「Pekoe」
最後に、聴覚障害者に便利な音声認識ツール「Pekoe」をご紹介します。
会社で会議をする際、聴覚障害者の方とどのようにコミュニケーションをとればよいのか戸惑ってしまうことがあるかもしれません。
筆談やチャットを使用しても、すべての情報や社員同士の細かい会話を伝えるのは難しいです。
そんなシチュエーションで使用できるのが、Pekoeです。
Pekoeは、会話や配信動画などに字幕がつけられ、誤変換もその場ですぐに修正できるため、その場の会話の内容が正しく把握できます。
聴覚障害者本人が会話の内容を把握できるだけでなく、周りのスタッフも筆談器などを使用する手間が省け、お互いにメリットがあります。
アプリをダウンロードしてアカウントを登録するだけで使用できる始めやすさも魅力です。
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まとめ
聴覚障害者向けの便利グッズには、振動や視覚で聴覚を補うものや、音を拾いやすくする道具などさまざまなものがあります。
聴覚障害があると生活の中で不便な点もありますが、道具やツールをうまく活用することで、障害のない人と同じように生活することが可能です。
会社に便利グッズやアプリ、サポートツールを導入すれば、聴覚障害者の仕事の効率がよくなるだけでなくコミュニケーションもスムーズになるので、ぜひ活用してみてください。