耳が不自由な人とのコミュニケーションは?大切ポイントを押さえ便利なツールも活用しよう!

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耳が不自由な人とのコミュニケーションをイメージした画像

耳が不自由な人とのコミュニケーションにはさまざまな方法があり、状況によって使い分ける必要があります。

日常生活の中で、聴覚障がいをもつ方とコミュニケーションをとる際に、どのように接したらいいのか困ったという経験がある方も多いかもしれません。

今回の記事では、耳が不自由な人とのコミュニケーションで大切なポイントや、便利なツールも活用できるように解説しているので、ぜひ参考にしてください。

耳の不自由な人のコミュニケーションのとり方は?

耳の不自由な人のコミュニケーションのとり方には、以下のような4つの方法があります。

  • 口話
  • 筆談
  • 手話
  • 指文字

聴覚障がいは生まれつきのものもありますが、事故や病気、加齢が原因のものもあり、聞こえ方も人それぞれです。

耳で感じる音が小さくなり聞き取りづらくなるタイプや、音質がゆがんだようになるタイプ、補聴器をつけても声や音がまったく聞こえないという方も。

そのため、私たちは、状況に応じてコミュニケーションの方法を工夫する必要があります。

それでは、どのような場面で、どのコミュニケーションの手段を使用したらいいのか詳しく解説していきます。

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口話

口話とは、聴覚障がいのある方が、目の前で話している人の口の動きを読み取って、相手の言いたいことを理解するコミュニケーションです。

この口話は、ろう学校などで言語聴覚士と訓練をして身に付けるため、口の形や音声で自分の言いたいことを表現できるという聴覚障がい者は多くいます。

しかし、まったく声や音が聞こえない障がいをもつ方は、口の形を真似することができても、音声を正確に表現するのが困難です。

筆談

筆談とは、紙や専用のボードにそれぞれが文章を書き、コミュニケーションをとる方法です。

特別な技術が必要ないので、誰でも素早く正確な意思の疎通が可能です。

筆談の際には、楷書で読みやすい字を書き、短文で具体的な文章を書くことに注意する必要があります。

手話

手話とは、聴覚障がいのある方の生活の中から生み出されてきた言語のひとつです。

手や体、顔の向き、動きなどで単語などを表現し、コミュニケーションをとります。

同じ単語などを表現する場合でも、表情や口の形、方向や位置、ジェスチャーの強弱によりニュアンスを持たせることができます。

手話でコミュニケーションをとるには、ある程度の訓練が必要なので、これから身につけて日常的に使用できるようになるには時間がかかるかもしれません。

指文字

指文字とは、指を使って日本語の五十音を表す方法です。

この方法は、手話の単語を知らない場合に補助的に使われることがあります。

実際に指文字だけでコミュニケーションをとることは少なく、手話通訳の際にも補助的に使われることが多い方法です。

耳の不自由な人への接し方で大切な3つのポイント

耳が不自由な人への接し方のポイントをイメージした画像

聴覚障がい者の方とコミュニケーションをとるのに慣れない方は、初めは少し戸惑ってしまうかもしれません。

耳の不自由な人への接し方では大切な3つのポイントがあります。

  • 明るい場所で真正面から話す
  • ゆっくり・はっきりと話す
  • 視覚的にも伝えられるようにする

視覚的な情報を上手に活用し、以下のような点に気を付けながら、コミュニケーションをとりましょう。

明るい場所で真正面から話す

耳が聞こえない方は、口が見えないと何を話しているのかわかりません。

暗い場所や顔が見えない位置からだと、口の動きが正しく見えづらく、補聴器や音声認識を利用している方も、うまく聞き取れないこともあります。

コミュニケーションをとる際には、明るい場所で真正面から向き合って話すなど、場所や距離、環境に配慮することでスムーズなやり取りができます。

ゆっくり・はっきりと話す

コミュニケーションでは、ゆっくり・はっきりと話すことが大切です。

話す速度が早いと口の動きに追いつけず、会話を理解できません。

手話通訳を入れる場合にも、会話のスピードに手話がついていけない場合があります。

会話をする際には、口の動きで判断しやすいようになるべくはっきり話し、句読点を目安に間を置くことが大切です。

特に会議などの長い会話では、話す口調が早くなりがちなので、相手の反応を確認しながら、スピードを調節してみてください。

視覚的にも伝えられるようにする

聴覚障がいをもつ方にとって、視覚情報は比較的理解しやすいため、重要なことは文字で残る形で伝え、図や写真も積極的に活用しましょう。

筆談の際にはわかりやすく、誤解を与えない表現を意識することが大切です。

「これ、それ」などの指示語や回りくどい表現は、理解するのが難しいので、なるべく短く、簡潔に伝えることで相手も理解しやすくなります。

耳が聞こえない人が気をつけたいこと

コミュニケーションは、耳が聞こえる人も、不自由な人も、お互いにいくつかのことに注意するだけで、格段にやり取りがスムーズになります。

耳が聞こえない人が気をつけたいことは、大きく4つのポイントに分けられます。

  • 耳が聞こえにくい事を周りに伝える
  • 複数の方法でコミュニケーションをとれるようにしておく
  • 職場などでは自ら快適な環境をつくる
  • 緊急時の対応について取り決めをしておく

日常生活や仕事をするうえで、自分自身で障がいに対処する方法を身につけなければなりません。

以下のような点に気を付けながら、コミュニケーションを心がけてみてください。

耳が聞こえにくい事を周りに伝える

まずは、自分は耳が聞こえにくいことを周りに伝える必要があります。

「話しかけているのに無視された」「話を聞いているのか」など、障がいがあることを知らない人から誤解され、トラブルに発展する場合もあるかもしれません。

このようなトラブルを避けるためにも、自分の聞こえ方やコミュニケーションの方法などを、あらかじめ周囲に知らせておくように心がけるといいでしょう。

複数の方法でコミュニケーションをとれるようにしておく

日常生活で、ひとつのコミュニケーション手段しかできない方は、困難な場面に遭遇する可能性が高いかもしれません。

補聴器や人工内耳に故障などのトラブルが起こったり、暗い場所や騒がしい場所では手話や指文字が使えない場合もあります。

そのため、耳の不自由な方は、イレギュラーなことが起きても対応できるように、複数の方法でコミュニケーションをとれるようにしておくことが大切です。

職場などでは自ら快適な環境をつくる

聴覚障がいでは、仕事をするうえでもさまざまな影響があるため、自分の特性に合わせて、会社側にも配慮をしてもらう必要があります。

たとえば、耳で聞くことに頼れる聴覚障がい者の方は、座席などを工夫してもらうことで、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。

配慮してほしい点や要望は、できるだけ具体的に提案し、職場では自ら快適な環境をつくることで仕事がしやすくなります。

緊急時の対応について取り決めをしておく

災害時にはニュース速報で注意報や警報が伝えられますが、聴覚障がい者は避難警報などを耳で聞き取ることが困難な場合があり、災害時にはとても危険な状況にさらされます。

そのため、事前に緊急時の対応について取り決めをしておくことが必要です。

避難訓練などの機会を利用して、逃げる際のシュミレーションや、避難所を確認しておくようにしましょう。

近隣住民や行政とも連携しながら、有事の際に家族と連絡が取りあえるようにしてもらうことも大切です。

耳が聞こえない人のための工夫

耳が聞こえない人のための工夫をイメージした画像

日常生活のなかでも、耳が聞こえない人のための工夫がいくつもあることをご存じでしょうか。

耳が聞こえない障がいの程度はさまざまで、コミュニケーションのとり方もいくつか種類があることをご紹介してきました。

聴覚障がい者は、外見ではわかりにくいため、誤解されたり、理不尽な扱いをされる可能性があります。

私たちは、耳が不自由な方には、どのようなサポートが必要なのか理解し、ニーズに合わせて対応することが大切です。

聴覚障がい者のマークを理解する

社会の中にある、耳が聞こえない人のための工夫のひとつに「聴覚障害者のマーク」があります。

これは、自分の聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークです。

行政の窓口や図書館、病院、銀行、駅などの公共機関などで多く利用されています。

このマークを提示された場合は、「聞こえない・聞こえにくい」ことを理解し、コミュニケーションの際には注意が必要です。

聴覚障害者マークについては、以下の記事でも詳しく解説しているのでご覧ください。

関連記事:耳が不自由な人のマークの意味は?聴覚障害者がどんなことで困るかも知っておこう!

コミュニケーションがとりやすい環境を整える

私たちが、耳が不自由な方と同じ社会で暮らしていくためには、お互いにコミュニケーションをとりやすい環境を整える必要があります。

聴覚障がい者の方は、コミュニケーションをとるうえで、さまざまな悩みを抱えていることを忘れてはいけません。

それぞれの聞こえに合わせた配慮を意識することで、お互いに意思疎通をとりやすくなります。

耳が不自由な人と使えるツールやアプリ

耳が不自由な人とのコミュニケーションを、手軽にできるツールやアプリもあることをご存じでしょうか。

お互いの文字と音声を変換し合うことで、円滑なコミュニケーションができるように支援するアプリが数多く開発されています。

声以外で意思疎通をはかれるコミュニケーション支援ツールから、読み上げ機能などの便利ツールまで内容はさまざまです。

このようなアプリやツールを使いこなすことで、耳が不自由な人も円滑に生活できる社会に近づくかもしれません。

以下の記事では、無料で使えるアプリをご紹介したので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:聴覚障害者向けの音声文字変換アプリ【無料】をご紹介!チームのコミュニケーションにもおすすめ!

リコーの聴覚障がい者向けコミュニケーションサービス

リコーグループでは、聴覚障がい者向けコミュニケーションサービスとして「Pekoe〜ペコ〜」を運営しています。

Pekoeは、対面でもオンラインでも利用できるサービスで、会話を音声認識して見える化します。

音声認識の精度も高く、誤認識はその場で修正することも可能ですが、共有URLで誰でも修正作業に参加したり、チャットやいいね!ができる機能も特徴です。

聴覚障がい者だけでなく、一緒に働く社員の方やチームに向けたコミュニケーションツールです。

トライアルは無料で始められるので、ぜひ検討してみてください。

\聴覚障がい者向け音声認識ツール/

まとめ

今回の記事では、耳が不自由な人とのコミュニケーションや大切なポイントを解説しました。

聴覚障がい者の方の聞こえ方はさまざまで、私たちは、状況や聞こえの程度によって、コミュニケーションの手段を工夫する必要があります。

日常生活でも、お互いがスムーズにやり取りできる環境づくりや接し方を心がけることが大切です。

便利なツールやアプリを効率よく活用しながら、聴覚障がい者の方と積極的にコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。