耳が不自由な人のマークの意味は?聴覚障がい者がどんなことで困るかも知っておこう!
耳が不自由な人のマークの意味は、どのようなものかご存知ですか?
障がいのある人に関するマークや標識は、日常で見かける機会も多いかもしれません。
このマークは、あらゆる場面で、障がい者に対応した設備や取り組み、ルールなどが存在することを示しています。
さらに、障がいのある人が支援を必要としていることを伝えたりするものです。
今回の記事では、耳が不自由な人のマークの意味や聴覚障がい者がどんなことで困るのかを解説します。
暮らしのなかで見かける機会が多い、障がい者のマークを理解して、これからの生活にお役立てください。
目次
耳の不自由な人のマークの意味は?
耳の不自由な人のマークの意味は、周囲の人々に対して自分が聴覚に障がいを抱えていることを伝える役割を果たします。
「耳が不自由です」という自己表示が必要とされたことで考案されました。
聴覚障がい者の方にとって、初めて訪れる場所は不安があるものです。
少しでも安心して訪れることができるように、施設などでも積極的にマークを活用する必要があります。
ここでは耳の不自由な人のマークである
- 聴覚障害者マーク
- 耳マーク
について詳しく解説します。
聴覚障害者マーク
聴覚障害者マークは、普通自動車免許を有していて、聴覚に障がいがある人が車に表示するシンボルマークです。
マークの表示は義務であり、違反すると反則金が課せられます。
私たちが、聴覚障害者マークをつけた自動車を見かけた際には、運転に注意を払う必要があります。
聴覚障がい者は、クラクションの音が聞こえないので、見かけたら早めに減速するなどして車間距離を取ることが大切です。
参考記事:内閣府:障害者に関係するマークの一例
耳マーク
耳マークは、聴覚に障がいがあることを自ら示すためのシンボルマークです。
聴覚障がい者は、障がいそのものがわかりにくいために誤解をされたり、危険にさらされるなど、社会生活のうえで不安が数多くあります。
耳マークは、聞こえないことが原因で多くの場でつらい思いをした難聴者が考案したもので、聞こえの向上や聴覚障がい者の保障を求めていく積極的な生き方の象徴にもなっています。
耳マークを表示できるのは、本人だけに限りません。
自治体や病院、銀行などの施設が耳マークを掲示することによって、聴覚障がい者が援助をお願いしやすくなる、という環境づくりにも利用されています。
参考記事:全難聴:耳マーク
耳が不自由な人のマークはいつから使用されている?
マークの歴史は古く、昭和50年に名古屋市聴覚障害者福祉連合会難聴部で「耳のシンボルマーク」が考案されました。
名古屋市が発祥ですが、昭和51年の日本身体障害者団体連合会札幌大会で全国統一が決定します。
聞こえない人々の存在と立場を社会一般に認知してもらい、コミュニケーションの配慮などの理解を求めていくためのシンボルとして普及してきました。
参考記事:全難聴:耳マークの歴史
耳が不自由な人が困ることは何?
聴覚障がい者は、障がいそのものがわかりにくいために誤解されることが多くあります。
ここからは、耳が不自由な人が困ることは何かをいくつかご紹介します。
- 周囲の情報を得るのが難しい
- 生活音を聞き取れない
- 緊急時の対応が難しい
- コミュニケーションをとるのが難しい
- 外見からは気付いてもらえない
このような点で、日常生活で困難を感じる場面があります。
以下の記事で詳しくご紹介しているので、参考にしてください。
関連記事:耳が不自由な人が困ることとは?聴覚障害者への必要な配慮も詳しく解説!
聴覚障害者マークや耳マークのもらい方は?
「聞こえない」ことが相手に伝われば、聴覚障がい者も適切な配慮を受けることができるので、マークは大切な目印です。
ここでは、聴覚障害者マークや耳マークはどこでもらえるのかをご紹介します。
・聴覚障害者マーク
各地域の運転免許試験場に併設される売店で販売しています。
インターネットショッピングでも購入可能です。
・耳マーク
一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会のホームページから購入できます。
シールのほかにもカードタイプやバッジ、ストラップ、自転車用ステッカーなども、100円から購入可能です。
それぞれ、販売している場所は異なるので、必要な方は事前に窓口などでお問い合わせください。
聴覚障害者マークや耳マークは、配布箇所も少しずつ増えてきているので、お住まいの都道府県や自治体の情報もご確認ください。
自作はできる?
聴覚障害者マークや耳マークは、自作はできる?という疑問をお持ちの方もいらっしゃいますが、基本的には自作できません。
マークが必要な方は、運転免許試験場、カーショップ、インターネットショッピングなどで購入できます。
窓口での掲示物やグッズとして、自作の耳マークを使用するには、一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会に申請が必要です。
販売目的の使用は認められませんが、店舗や施設で耳マークを掲示したり、ホームページに表示する場合は、事前に申請すると使用できます。
また、申請を済ませて店舗や施設に掲示する際は、耳マークへの普及を深めるため、画像の側に「耳マーク」の文字も併記するようにお願いされています。
理解を促すための耳マークグッズ
聴覚に関する障がいは、外部からはわかりにくいもので、誤解をされたり、不利益をこうむったり、危険にさらされるなど、社会生活における不安は数多くあります。
そのため、聴覚障がい者への理解を促すための耳マークグッズが増えてきました。
「聞こえない」ことが相手に伝われば、適切な配慮を受けることができるので、耳マークはそのための大切な目印となっています
現在、一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会で販売されている、耳マークグッズはこちらです。
- メモ帳(A6版、100枚綴り)
- 表示板セット(カード&台)
- カード(縦5.5cm×横8.5cm)
- カード(ホルダー付き)
- シール(1シート10枚、縦2.7cm×横2cm)
- バッジ ピン式(縦2.0cm×横1.6cm)
- バッジ マグネット式(縦2.8cm×横2.8cm)
- ポスター(A3サイズ)
- 耐水性ステッカー(縦7cm×横6cm)
- ストラップ(円形29mm)
このように、聴覚障がいへの理解を促すために、さまざまな耳マークグッズを作成し啓発をはかっています。
まとめ
今回の記事では、耳が不自由な人のマークの意味や、聴覚障がい者がどんなことで困るのか解説しました。
聴覚障がい者は、見た目では気付かれにくく、誤解されたり危険な目にあうこともあります。
そのため、運転中は聴覚障害者マークをつけることが義務付けられ、日常生活では耳マークをつけることが推奨されています。
聴覚障がい者であることを周囲に知らせ、すべての人が安心で安全な生活ができるように、マークを使用したグッズも販売されています。
耳が不自由な人のマークの意味や、どのようなことで聴覚障がい者が困るのかを理解して、日常生活でお役に立てていただければ幸いです。