聴覚障害者との筆談で大切なことは?筆談の方法やメリット・デメリットも解説!

聴覚障害者とのコミュニケーションのひとつに筆談があります。
手軽にできるコミュニケーションととらえている方もいらっしゃるかもしれませんが、聴覚障害者のなかには筆談が苦手な方もいます。
筆談でコミュニケーションをとる際に、
「聴覚障害者との筆談で大切なことや注意点はあるのか?」
と、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、筆談の方法やメリット・デメリットについて具体的にご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
聴覚障害者とコミュニケーションをとれる筆談
聴覚障害者とコミュニケーションをとるために、筆談は非常に重要な手段のひとつです。
筆談は、伝えたいことを文字で伝えあうコミュニケーション方法で、紙やホワイトボードに書いたり、話す内容をモニターに入力するなどして伝えることができます。
病院や銀行などの公共施設や、路線バスや駅などの公共交通機関には、筆談具として筆談器や筆談ボードが設置されている場所も増えています。
スマートフォンやタブレットを使用すれば、テキストメッセージやコミュニケーションアプリを介してメッセージを送信できるので便利です。
聴覚障害者は手話と筆談のどちらが話しやすい?
聴覚障害者のコミュニケーションで、手話と筆談のどちらが話しやすいのかは、聞こえの程度や生い立ち、環境によって異なります。
手話は視覚的な言語であり、手や指の動き、表情、身体のポーズなどを使って意思疎通を図る方法です。
筆談は、手書き文字を紙やホワイトボードに書いたり、タブレットやスマートフォンのテキストメッセージや絵文字などを使ってコミュニケーションをおこなう方法です。
聴覚刺激がなかったり、文字に慣れ親しんでいる聴覚障害者には、筆談の方が話しやすいという方も多くいます。
どちらの方法が話しやすいのかは、個人の好みによりますが、状況に応じて手話と筆談を組み合わせて使うこともあります。
聴覚障害者自身の意向を尊重し、コミュニケーションが円滑かつ効果的におこなえる方法を選択することが大切です。
聴覚障害者と話すときに気をつけることは?
筆談で話すときに気をつけるポイントのひとつは、単語や文章のほかにも、図や写真などの視覚情報を活用することです。
聴覚障害をもつ方にとって、視覚情報は理解しやすいものです。
筆談の際にはわかりやすく、誤解を与えない表現を意識することも忘れてはいけません。
「これ、それ」などの指示語や回りくどい表現は、理解できないこともあるので、なるべく短く、簡潔に伝えることで相手も理解しやすくなります。
聴覚障害者のコミュニケーションでは、相手への配慮が大切です。
以下の記事でも、私たちができる配慮について詳しく解説しているので、参考にしてください。
関連記事:聴覚障害者へのコミュニケーション時の配慮とは?私たちにできること
聴覚障害者との筆談の方法は?
聴覚障害者との筆談の方法は、以下のような点に注意するとスムーズです。
まずは、筆談をおこなうために、十分な大きさの紙と見やすい筆記具を用意します。
白い紙はコントラストが高く文字が見やすいのでおすすめです。
文字はできるだけ明瞭で簡潔に、ゆっくりとしたペースを保ちながら書くことが大切で、急いで書いたり、乱雑な文字にならないように注意しましょう。
コミュニケーションのパートナーとして聴覚障害者をサポートする場合、練習しながらスキルを向上させる必要があります。
聴覚障害者の個々のニーズや聞こえの程度は異なるため、相手と協力して筆談の最適な方法を見つけることが大切です。
筆談のメリット・デメリット

聴覚障害者とコミュニケーションをとる際には、筆談のメリット・デメリットを理解しておく必要があります。
筆談のメリットは、特別な訓練や資格がなくても、聴覚障害者とのコミュニケーションが可能で、声を使わずに意思疎通ができることです。
文字を使うため、情報を正確に伝えることができるので、誤解や意思疎通の問題を最小限に抑えることができます。
筆談は静かなコミュニケーション方法であり、周りの人々に気を使うことなくプライバシーを守りながらやり取りが可能です。
デメリットは、音声に比べて、筆談はやり取りに時間がかかることがあります。
急いでいるからといって文字が乱雑になっては意味が伝わらないので、スムーズにやり取りするために音声変換ツールなどを活用するのも効果的です。
また、筆談は文字によるコミュニケーションなので、感情やニュアンスを表現しにくい場合があります。
話の流れや表情などから感情を読み取るためには、訓練やトレーニングなどでスキルを身につけることも必要です。
筆談には筆記用具と紙などが必要で、環境が暗い場合や筆記具が不足している場合、コミュニケーションが制限されることもデメリットとしてあげられます。
このような筆談のメリット・デメリットを理解し、状況や個人のニーズに応じて筆談を活用するか、ほかのコミュニケーション方法を選択する必要があります。
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筆談する時に大切な5つのポイント
筆談する時には、次の5つのポイントに注意してコミュニケーションをとることでスムーズにやり取りができます。
- 大きい文字で読みやすく書く
- 文章は短く書く
- かなと漢字を読みやすく使い分ける
- 記号や図を使ってわかりやすくする
- 横書きで書く
聴覚障害のある方にとって、会話を最初から最後まで完璧に聞き取ることは、非常に難しいものです。
5つのポイントの内容を詳しく解説していくので、聴覚障害者とのコミュニケーションでお役立てください。
大きい文字で読みやすく書く
文字の大きさや字体は読みやすく書くことが大切です。
相手にとって読みやすい文字を心がけ、文章を書く速度を調整しながら、相手が読みやすいように心がけましょう。
速すぎると相手が追いつけなくなり、遅すぎると待たせてしまいます。
大きい文字で読みやすいスピードで書くことは、あらかじめ練習するなどして準備しておくと効果的です。
文章は短く書く
筆談の際、文章は短くシンプルに書くことで伝わりやすくなります。
長い文は前後の関係が複雑になり、理解しにくくなるので、短く簡潔に書くことが大切です。
たとえば「わかりかねます」という表現はまわりくどい表現なので、「わかりません」と書いた方がわかりやすいでしょう。
「お待ちいただいてよろしいでしょうか」は、とても丁寧な言い方ですが、筆談ではわかりにくいので「お待ちください」という表現が好ましいです。
このように、話し言葉をそのまま書いたり、敬語を多用した文章を書いても伝わらないことがあります。
筆談では、できるだけ簡単な短文で、簡潔に、具体的な表現が求められます。
かなと漢字を読みやすく使い分ける
かなが多すぎると、文章のまとまりがはっきりせず、意味が伝わりづらく理解に時間がかかります。
筆談では、相手の理解度を確かめながら、かなと漢字を読みやすいように使い分けることが大切です。
幼少期から重度の聴覚障害がある方のなかには、言葉の習得に影響があり、読み書きが苦手な方もいます。
難しい言葉や漢字では伝わらないので、表意文字を適切に使うと、意味がわからなくても意味が通じやすくなります。
記号や図を使ってわかりやすくする
聴覚障害者は、視覚的に図式化された表現の方が必要な情報が伝わりやすい場合もあります。
いくつか例をご紹介するので、実際に筆談をするときに役立ててください。
- 方向を示す矢印
目的地への誘導を説明する際に、右左や進行方向を示す際に矢印を使う
- 数字や数量
物の数量や金額を伝える際に、数字を書いたり、図で数量を示す
- 地図や場所
道案内や集合場所の指定では、特定の場所を示すために、地図を描いたり、建物やランドマーク、シンボルを使う
これらの具体例は、筆談において情報を視覚的に伝えるための方法です。
相手とのコミュニケーションが円滑におこなえるよう、状況に応じて適切な記号や図を選択しましょう。
横書きで書く
筆談では横書きで書くのが一般的です。
多くの人が、手を自然な動きで左から右に動かす方向に文字を書きます。
縦書きでは、書いている途中に右側の文字を手で隠してしまうので、 書き終えるまで読めない可能性があることから横書きが一般的とされています。
さらに横書きでは、文字間にスペースが均等に配置されやすいため、文字が密集せず、読みやすくなるのも理由のひとつです。
縦書きの場合、文字同士のスペースを調整するのが難しいことがあるため、特別な理由がない限り、横書きで書くのがいいでしょう。
ただし、状況や文化によっては縦書きを使うことも考えられます。
たとえば、日本の伝統的な文書や書道では縦書きが使われることもあるため、筆談でも相手の文化や好みに応じて横書きや縦書きを選択する場合があります。
筆談する時の注意点

聴覚障害者の方が筆談する時の注意点は以下の2点です。
- 書かれた内容を汲み取るよう心がける
- 意味をわからないままにしない
筆談では、伝える側の工夫も必要ですが、聴覚障害者の読み取る姿勢も大切です。
コミュニケーションを円滑に進めるためにも、これから解説する注意点に配慮しましょう。
書かれた内容を汲み取るよう心がける
筆談の内容を正確に理解するために、書かれた内容を汲み取るように心がける必要があります。
ここからは、筆談の文章を汲み取るための効果的な方法をご紹介します。
まずは、書かれた内容を最初から最後まで注意深く読むことです。
文字や単語を見落とさないようにし、文章全体を理解するように心がけます。
長い文章では、前後の文や段落を読むことで、文章の意味をより正確に把握できるので、よく注意して読むようにしましょう。
さらに、筆談では相手が視覚的な手助けを提供してくれることがあります。
図やジェスチャーを通じて情報を補完することで、理解を助けてくれる場合があるので、それらから内容を想像して汲み取ることを心がけると理解できるようになるでしょう。
筆談は聴覚障害者にとって、コミュニケーションのひとつであり、双方がお互いの意図を正確に理解し合うために協力が必要です。
意味をわからないままにしない
筆談では、誤解やトラブルを防ぐためにも、意味をわからないままにしないことも大切です。
もしも、不明確な部分や疑問に思う点があれば、その都度遠慮せずに質問をしましょう。
相手が提供した情報が不足している場合は、追加の説明を求めることも重要です。
慎重に決断しなければならない場面や会議などでは、書かれた内容を正確に理解できているか、相手に確認することも大切な作業です。
筆談では、注意深い読解と質問、確認のプロセスを通じて、コミュニケーションを円滑に進められます。
筆談が苦手な聴覚障害者もいる?
聴覚障害者のなかには筆談が苦手な方もいるので、コミュニケーションでは注意が必要です。
幼少期から重度の聴覚障害がある方のなかには、言葉の習得に影響があり、読み書きが苦手な人もいます。
そういった聴覚障害者が書いた文章には言葉遣いなどの誤りがある可能性もありますが、読み手は意味を汲むことを心がけなければいけません。
聴覚障害といっても聞こえ方は人によって異なり、1対1の会話はできるけれど大人数の会議は聞き取りにくい人や、まったく聞こえない人もいます。
日常的に、補聴器や人工内耳を装用し、音を取り入れて生活している人たちもいれば、手話や筆談を使いながら生きている人たちもいます。
聴覚障害は外見上ではわかりにくいため、周囲は本人が必要とするコミュニケーション方法を尊重し、それぞれのニーズに合わせて対応することが大切です。
聴覚障害者の方とスムーズにコミュニケーションをとるために、必要に応じて文字変換ツールなどを使用するのもおすすめです。
伝えたいことをリアルタイムで文字にできる「Pekoe」
筆談が苦手な方や大人数での会話には、伝えたいことをリアルタイムで文字にできるコミュニケーションサービス「Pekoe(ペコ)」がおすすめです。
Pekoeは、会話を音声認識で見える化し、文字の誤変換はその場で修正が可能です。
対面の打ち合わせやオンライン会議、動画などに字幕をつけることもできるので、聴覚障害者の方にとって便利なツールです。
さらに、聴覚障害者の悩みだけでなく、会社で活用することでチームの悩みを取り除くことも大事にしています。
会話を文章にして間違いを修正し、その場で伝えて終わりではなく、あとから誰でも記録を確認できる機能もあります。
Pekoeを使うことで、発話をリアルタイムにテキストにし、テキストに対してコメントやリアクションができるのも特徴です。
これにより、聴覚障害者との会議やミーティングで活発にコミュニケーションをとることができるようになります。
まずは、無料トライアルからお試しできるので、興味のある方はぜひご確認ください。
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まとめ
今回の記事では、聴覚障害者とのコミュニケーションのひとつとして筆談を詳しく解説しました。
筆談の際に気をつけるポイントやメリット・デメリットをよく理解してコミュニケーションに活用することで、やり取りがスムーズになります。
聴覚障害者のコミュニケーションで、手話と筆談のどちらが話しやすいのかは、聞こえの程度や生い立ち、その場の環境によって異なります。
筆談が苦手な方や大人数での会議では、便利な音声変換ツールなどを利用するのも効果的です。
聴覚障害者に合わせたコミュニケーションができるように、この記事をお役立てください。
