視覚障害者が生活で困ることは?私たちができることや助ける道具も解説!

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視覚障害者をイメージした画像

視覚障害とは、視力や視野などの視機能に障害があり、日常生活が不自由である状態のことです。

五感のなかでも特に重要な視覚が不自由であることは、様々な場面で支障をきたします。

「視覚障害者の助けになりたいけれど、どのような悩みがあるのかわからない……」

などと感じることもあるのではないでしょうか。

本記事では、視覚障害者が生活で困ること、私たちができることや助けるための道具などを詳しくご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

視覚障害とは?

視覚障害は視力や視野などの視機能に障害があり、形や明るさ、コントラストの誤差が少ない色の識別が難しい、文字を読む速度が遅くなるなど、さまざまな場面で困難が生じます。

視力が低下しメガネやコンタクトレンズを装着するのとは違い、矯正しても一定以上の視力は得られません。

視覚障害には、視覚に関する情報をまったく得ることのできない「全盲」や、メガネやコンタクトレンズで矯正しながら保有する視力で生活できる「弱視」などがあります。

弱視の場合、視力やぼやけ方、眩しさの感じ方などは人それぞれです。

視覚障害は、身体障害者福祉法において1級〜6級までの等級があり、視力や両眼開放視認点数などによって区分されています。

怪我や病気などにより急に視力が低下する「中途視覚障害」、見える範囲が限定されている「視野狭窄」も視覚障害のひとつです。

また、色覚異常の「色盲」や夜や暗い場所で見えにくくなる「夜盲」など、障害者手帳交付の対象でない視覚障害もあり、一口に視覚障害といっても見え方や症状はそれぞれ異なるのが特徴です。

参考記事:視覚障害者の理解のために

見えない・見えにくいとどんなことに困る?

目が見えない、見えにくい状態になると、主に次のようなことに困ります。

  • 友人や同僚とすれ違っても気が付かない、店で客とスタッフの区別がつかない
  • 紙幣や硬貨の識別が難しい
  • 料理や掃除などの家事がこなしにくい
  • 本や新聞が読みにくい
  • 階段や段差でつまずいてしまう
  • 駅の表示や信号機が見えにくい

視覚障害は、あらゆる場面で不便さやストレスをもたらします。

これらのことを理解し、視覚障害者の気持ちに十分寄り添って関わることが大切です。

視覚障害者が生活で困ること

視覚障害者が困ることをイメージした画像

人間は、1日生活するうえでほとんどの情報を視覚から得ているため、その視覚に障害があることは生活に大きな支障をきたします。

一般の人が普段当たり前のようにおこなっている歩行や買い物、食事でさえも、視覚障害者は苦労するのです。

ここからは、視覚障害者が生活で困ることを、いくつかのシチュエーションを例に挙げていきます。

生活のなかでどのようなことに困っているのかを理解すれば適切な援助ができるので、この機会に頭に入れてみてください。

歩行時に困ること

視覚障害があると、歩行時に通行人や信号機、電柱など障害物の位置関係を把握するのが困難です。

特に、土地鑑のない場所や初めて訪れる場所は、周りに何があるのか確認できないため、どこを歩いているのかわからず不安になってしまいます。

道中で視覚障害者を見かけたら、まずは安全に歩けるように歩くスペースを確保させてあげることが大切です。

視覚障害者は、歩行の際に黄色いタイルの点字ブロックや白杖、信号機の音などを頼りにしていますが、点字ブロックのない道や音が鳴らない信号機もあるので、道なりを教えたり信号が青になったことを伝えてあげるとよいでしょう。

道で迷っているようであれば、「渡りますか?」ではなく「道が分かれていますが右に渡りますか?」など具体的に聞くようにします。

駅やバス停で困ること

駅やバス停では、券売機や改札機などの機械の扱いが難しい、乗り口や乗り物の発車するタイミングがわからないなど、困ることがたくさんあります。

音を頼りにするだけでは正確な乗降は難しいので、「電車が止まりました」「これは○○行きのバスです」と乗り物がきたタイミングや行き先を教えてあげましょう。

また、乗車した際に、座りたくても席が空いているのかどうかがわからないため、「前の席が空いてますよ」とひと言添えてあげます。

乗降の際は手や白杖を使用して周りを確認しているので、急に体をサポートせず、ひと声かけると安心できます。

駅やバス停は、人の流れが早く怖い思いをすることも多いため、側について案内することが視覚障害者の大きな支えになります。

買い物で困ること

スーパーやデパートなどのお店は、道や駅などとは違い点字ブロックなどの設置率が低いため、視覚障害者がひとりで行動するのは難しいです。

買い物をしたくても、買いたいものがどこに並んでいるのかわからない、値段が知りたくても聞けないなどと困ることがあります。

目が見えづらくて困っている視覚障害者がいたら、「何かお探しですか」などと声をかけてあげるとよいです。

対応したいけれど時間がないという場合は、近くの店員に対応してもらえるようにお願いしてみてください。

外食で困ること

レストランなどで外食をする際、視覚障害者は店内の通路やテーブルなどの位置がわかりづらく、スタッフや周りの客にぶつかる可能性があります。

視覚障害者と一緒に外食する場合は、肘や肩を掴んでもらい、店内を移動するとよいです。

視覚障害者が1人で来店した場合は、スタッフが同様にサポートします。

手を引っ張ったり、急に背中を押してしまうと、不安につながるため気をつけましょう。

また、メニュー表が見えないのも外食時の困りごとです。

点字表示でメニューを理解できればよいですが、まだ導入しているお店は少ないので、同伴者やスタッフがメニューや値段を詳しく読み上げて理解できるようにしてみてください。

視覚障害者が点字ブロックで困ることもある?

安全に道を歩くために設置されている点字ブロックですが、視覚障害者にとって困ることもあります。

ひとつ目は、点字ブロックの色の問題です。

視覚障害があると、コントラストの違いをはっきりと識別することが難しいため、点字ブロックと周囲の道路の色が同系色だった場合、点字ブロックを頼りづらくなってしまいます。

点字ブロックが認識できず困っていたら、「ここで止まってください」など声をかけて教えてあげましょう。

ふたつ目は、点字ブロック上に障害物があると危険ということです。

点字ブロックの上で人が立ち話したり自転車などが置きっぱなしになっている状態だと、点字ブロックを頼りに歩行している視覚障害者とぶつかる可能性があり大変危険です。

視覚障害者の歩行を妨げないように、点字ブロックの上には物を置かない、立ち止まらないなど周りの人が意識しなければなりません。

視覚障害者のためにできること

街中で困っている視覚障害者がいたら、私たちには何ができるでしょうか。

誰でも実践しやすい配慮を4つご紹介します。

  • 話しかけるときはまず名乗る
  • いきなり体に触れない
  • 緊急時などは具体的な状況を言葉で伝える
  • 視覚障害に関するマークを把握しておく

「困っている視覚障害者の方の援助をしてあげたいけれど、どうやってサポートしたらよいかわからない」

「急に声をかけたら不審に思われるかな」

このように感じて、なかなか行動に移せないこともあると思います。

初めは戸惑うかもしれませんが、勇気を出して行動に移してみてください。

話しかけるときはまず名乗る

視覚障害者は、困っているときに周りから声をかけてもらうと助かりますが、いきなり知らない人に話しかけられても相手の顔がわからず警戒心をもちます。

また、「こんにちは」と声が聞こえても、誰に向けたものなのかがわかりません。

「○○さんこんにちは、△△です」「受付の担当をしています○○です」などと、ひとこと名乗ってから話しかけると相手も安心できます。

相手が見ず知らずの方で、名乗るのに躊躇する場合は、近くに寄り「こんにちは」「お手伝いしましょうか?」と援助する意志があることを伝えてもよいでしょう。

いきなり体に触れない

サポートしようとして、いきなり相手の体に触れたり白杖を引くのは危険です。

失礼にあたりますし、急に体を触られると不安になります。

「お手伝いしましょうか?」と声をかけて、要望があれば、「階段があるのでお手伝いしますね」「腕を掴んでください」と具体的に声をかければ相手も安心して任せられます。

緊急時などは具体的な状況を言葉で伝える

緊急時などは、具体的な状況を言葉にして伝えるようにします。

例えば、「危ない!」と急に言われても、何が危ないのかわかりません。

「地震がきて物が倒れているのでその先は危ないです」などと、どうして危ない状況なのかを瞬時に理解できるように伝えることが大切です。

また、このように自然災害などで危険な場合、危険を知らせるだけでなく安全な場所に誘導してあげましょう。

視覚障害に関するマークを把握しておく

視覚障害者に関するマークを把握しておくことも大切です。

  • 国際シンボルマーク

視覚障害者の安全に考慮された建物や設備につけられた盲人のためのマーク

  • 「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク

白杖を使用している人を見かけたら進んでサポートする取り組みを意味するマーク

  • ほじょ犬マーク

補助犬を受け入れる施設に貼ってあるマーク

街中でこれらのマークを見かけたら、助けを必要とする視覚障害者がそばにいるかもしれません。

困っている素振りをしていたら、声をかけてサポートしてみてください。

視覚障害者を助ける道具はある?

視覚障害者向けの道具をイメージした画像

視覚障害者を助ける道具には、以下のものなどがあります。

  • 白杖

歩行の際に安全を確保したり周囲の危険物を知らせる役割がある。

  • 視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)

足で踏んだ触感や白杖の当たる感覚で情報を認識できるよう突起がついている黄色いブロック。

  • 音声信号機

信号が青になった際、メロディや鳥の鳴き声などの音が流れる信号機。

  • 点字表示

6つの点で組み合わせた音標文字。駅の券売機や公衆トイレ、電化製品、食品などについている。

  • 音声パソコン

視覚不自由の方のためのパソコン。スクリーンリーダーというソフトが入っており、画面に表示された内容や操作している内容を音声で読み上げられる。

これらの道具の使い方や特徴を理解しておくだけで、視覚障害者のサポートがしやすくなります。

関連記事では視覚障害者向けの道具を詳しくご紹介しているので、こちらも併せてご覧ください。

関連記事:視覚障害者を助ける道具ランキング!生活に役立つ便利グッズや助ける工夫も一気に紹介!

まとめ

視覚障害者が生活で困ることについて、詳しくご紹介しました。

視力に障害があることで、歩行時や電車・バスに乗るとき、買い物をするときなどさまざまな場面で困ることがあります。

何に困っているのかを聞いたり、目に入る情報を具体的に伝えてあげるなど、視覚障害者のためにできることはたくさんあるので、助けを必要としている視覚障害者を見つけたら、まずは声をかけてみてください。