発達障害のある人が仕事で使えるライフハック術とは?ADHDの困りごとや便利なガジェットも紹介!

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発達障害の人が使えるライフハック術をイメージした画像

発達障害と診断され、生活や仕事で同じミスを繰り返してしまったり、思ったように物事に取り組めずに苦戦している方が増えています。

発達障害があり、働くうえで困難を感じている方のなかには、

「仕事をするうえでのライフハック術はないだろうか?」

「ADHDの困りごとや便利なガジェットを知りたい」

とお考えの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、発達障害のある方が仕事で使えるライフハック術やADHDの困りごとを詳しく解説していくのでぜひ参考にしてみてください。

発達障害の大人が仕事で困ることは?

発達障害は、仕事には一生懸命取り組み、やる気があるにも関わらず、ほかの人が当たり前にできることができないということが多いです。

仕事をするなかで「対人関係がうまくいかない」「苦手な業務に時間がかかる」「納期が守れない」などの困りごとが生じやすくなります。

発達障害でみられる仕事の困りごとを7つご紹介します。

  • 遅刻してしまう
  • 計画性がなく先延ばしにしてしまう
  • ものを忘れたり失くしたりしてしまう
  • 必要な情報が出てこない
  • 新しいことや想定外の事態に戸惑ってしまう
  • 空気が読めず非常識と思われる
  • 心身ともに疲れやすい

自分の傾向を把握して職場に適応していくことが、安定して働き続けるために大切です。

それぞれの内容を詳しく解説していきます。

遅刻してしまう

発達障害は、夜寝るのが苦手で、朝起きるのも難しいという問題を抱えている方が多いです。

過集中傾向があると、やりたいことに対してブレーキをかけるのが難しく、時間を忘れて夜更けまで作業をしてしまい、眠るのが遅くなる場合があります。

特に、生活リズムが後ろ倒しになっている状態のときに、朝早くからの予定が入っていると、早く眠りにつくことに難しさを感じる人もいます。

結果として、朝寝坊による遅刻を繰り返す場合が多いです。

計画性がなく先延ばしにしてしまう

発達障害では、計画を立てたり、スケジュールの調整が苦手な方も多いです。

見通しをつけることが難しかったり、衝動的に目の前の仕事に没頭しがちな傾向が要因として考えられます。

任せられた仕事が納期に間に合わなかったり、先延ばしにしていることも忘れてしまうなど、会社にも迷惑をかけてしまいます。

ものを忘れたり失くしたりしてしまう

不注意や衝動性が多いことも発達障害の特性です。

鍵や財布、携帯電話、定期券などの必需品をバッグに入れるのを忘れたり、うっかり出先に置き忘れてくることもあります。

作業をしていたり人と話をしているときに、手に持っていた物を何気なく机やテーブルに置いてしまい、それっきり置いたことを忘れてしまいます。

発達障害の方にとって、無意識のうちに物を置く動作は、その場から離れるときまで記憶に留めておくことが極めて困難です。

必要な情報が出てこない

仕事に必要な情報が出てこないことが多く、作業をスムーズに進められないこともあります。

自身の興味に合わない内容だと途中で放棄してしまったり、仕事環境や周りの刺激の変化によって集中できないこともあるかもしれません。

やるべきことを思い出すために資料などを探していても、別のことが気になってしまったり注意散漫になることも多いです。

新しいことや想定外の事態に戸惑ってしまう

仕事では、その場その場で臨機応変な対応が求められることがありますが、発達障害の方はそれがあまり得意ではありません。

新しいことや想定外の事態に戸惑い、感情や言動がコントロールできずに混乱してしまうことも多いです。

頭が真っ白になってしまったり、身体が固まってしまう、大声を出してしまう、泣き出してしまうなど想定外の対応はパニックにつながるケースがあります。

空気が読めず非常識と思われる

発達障害の方は、一人で黙々と作業をするのは得意な傾向にありますが、チームで業務を進めるのが苦手です。

空気が読めず、時には非常識と思われてしまうこともあります。

チーム内で孤立してしまったり、周囲と足並みを揃えずに自分がよいと思ったことを独断でおこない、ほかのメンバーを混乱させてしまいます。

言葉や図で説明されない限り、本人にはチームがどのような目標のために動いているのかを理解したり、自分はどう動けばよいかを理解するのが難しいです。

結果として周囲からは非協力的な態度だと受け取られてしまいやすくなります。

心身ともに疲れやすい

発達障害の特性によって、疲れを感じやすかったり、疲労回復に取り組みにくいことも多くあります。

相手との適度な距離感がわかりづらいので、空気を読むことに神経を使ってしまったり、優先順位や臨機応変な対応をとろうとすることも疲労の要因です。

しっかりと休息をとった方がいい日でも、毎日のルーティンでやっていることをやらなければ安心できないなど、落ち着く時間が少なくなってしまい、疲れが溜まってしまいます。

発達障害のある人が仕事で使えるライフハック術

発達障害の人が仕事で使えるライフハックをイメージした画像

仕事でやるべきことを効率的におこなうためのライフハックを5つご紹介します。

  • ものに関するライフハック
  • 情報に関するライフハック
  • 考え方に関するライフハック
  • 人間関係に関するライフハック
  • 体調と上手に付き合うライフハック

少しの準備や工夫で今までよりも効率的に、楽に仕事ができるようになるライフハック術なので、ぜひ参考にしてみてください。

ものに関するライフハック

発達障害の特性として、衝動性や集中力が欠如することから、タスク管理と同じように持ち物の管理にも困っている方が多いです。

ものに関するライフハックは以下の3つです。

  • 持ち物をセット化する

出かける前に「定期券・財布・携帯電話の3点セット」を持ったかどうか確認します。

電車を使わない人は「定期券」の代わりに「車の鍵」にしたり、ほかに必要なものがあれば加えるなど、自分が必要な「物」と「数字」を決めておくと忘れ物防止につながります。

  • モノの置き場を決める

眼鏡や鍵などよく使うものは、洗面台・リビングのテーブル・寝室のデスクなど置き場を3ヵ所程度決めておくことで、失くすことを減らせます。

  • 移動中もモノの持ち方を決める

移動中、電車の網棚や車の後部座席などに、何となく物を置かないようにします。

カバンは必ず手に持つ、助手席に置くなど、移動中も定位置を決めておくことで、置き忘れを防げます。

頻繁に落とし物をしてしまう、忘れ物で困っている方はこのようなことをお試しください。

情報に関するライフハック

スケジュール管理が苦手、必要な情報が出てこないなど、生活リズムの崩れは情報を管理できないことが要因です。

情報を管理するライフハックは以下の3点です。

  • スケジュールを書き出す

やるべきことが一目瞭然でわかるように、時間・目的・場所などに分類してすべてのスケジュールを書き出します。

  • 自分の毎日を記録する

自分の毎日の持ち物やルーティンをノートに記録することで、一連の動きや流れが確認でき、どこで失敗しがちなのか気付きやすくなります。

  • 付箋やメモ帳は、いつも視界に入る位置に置く

重要なことはいつでも確認できるように、すぐに取り出せるコンパクトなメモ帳、スケジュール帳などに書き留めておきます。

とっさに指示された単発的なタスクなら、付箋に書いて貼っておくなどの使い分けも大切です。

考え方に関するライフハック

新しいでき事に対応できずパニックになってしまったり、いつも自分の判断や考え方に自信が持てない方も多いかもしれません。

自分の思考の型やパターンを見つけ出すことで、突発的なでき事にも対応しやすくなっていきます。

  • 思考・行動のパターンを見つける

職場での成功・失敗パターンを詳細にメモで残しておくことで、自分にとっての対処法を見つけて成功対応で行動しやすくなります。

  • 物事をよく観察して、事実ベースで考える

自分が大きな問題かもしれないと心配したことでも、周囲はそれほど気にしていなかった、など「自分の感情」と「事実」が同じではないことを知ることで、客観的に行動でき、生活しやすくなります。

  • 自分の考えを文章にすることで見える化してみる

発達障害の特性で、仕事や問題があると思考がそこへ一点集中してしまいがちです。

考えを文章にして、視野を広げてぼんやりさせてみると、対処法などがわかる場合があります。

このような方法で、思考の型を見つけることで仕事で対応しやすくなります。

人間関係に関するライフハック

礼儀やマナーがわからず「空気が読めない」「非常識」などの印象を持たれ、人間関係がうまくいかないこともよくあります。

人間関係に関わるライフハックは以下の2つです。

  • 発言をする前に考える

職場で発言をする際には、「今、この発言をしても問題ないだろうか」と時間をつくって、落ち着いて考えてみましょう。

「相手を傷つけたり、驚かせないか」「今話すべき内容なのか」、このような確認の時間をもつ癖をつけることをおすすめします。

  • カウンセリングや専門機関に相談する

障害特性からくる行動の悩みは、自分だけでは解決できないことが多くあります。

人間関係のトラブルやコミュニケーション方法なども含めて、専門家から的確なアドバイスをもらうのも解決への近道です。

仕事をするうえで人間関係を良好にすることは大切なので、このようなライフハックをお試しください。

体調と上手に付き合うライフハック

発達障害の特性で、心身ともに疲れやすく、神経もすり減らすことが多いといわれています。

仕事をするためには体調をコントロールするのも大切です。

  • 疲れやすいときは、頑張らない日をつくる

意識して心身ともに休ませる日、頑張らない日をつくることもストレス解消に必要です。

  •  集中しない時間、心や体を休める時間のスケジュールを決める

一日の流れのなかでも、心身を休め、リラックスする時間をつくるようにし、ルーティン化しましょう。

あまり神経を張り詰めてがんばると、そこから二次障害としてうつ病などの精神疾患になる人も多いので、このようなライフハックがおすすめです。

ADHDにおすすめのライフハック本は?

最近はさまざまな専門家、当事者の方が発達障害の本を発表するようになりました。

手軽に情報を得られる反面、量が多く、どれを手に取ればよいか迷う方も多いかもしれません。

ここからは、ADHDにおすすめのライフハック本を2冊ご紹介します。

  • 「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック

発達障害当事者や傾向がある方に、「苦手なことをどうやって工夫して乗り越えているのか」というアイデアをSNSで募集し、それらをコンテスト形式でご紹介しています。

仕事や日常生活、人間関係の苦手なことは、「工夫=ライフハック」で乗り越えようをテーマに発達障害とうまく付き合うための本です。

参考記事:Discover

  • 発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

発達障害当事者である著者が、試行錯誤と度重なる失敗の末に身につけた本当に役立つライフハックを詰め込んだ本です。

発達障害の方はもちろん、グレーゾーンの方、仕事や人間関係がうまくいかない方にも役立ちます。

参考記事:KADOKAWA

ADHDの対策本を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ADHDにもおすすめのライフハックガジェットは?

ADHDにおすすめのライフガジェットをイメージした画像

仕事や生活をストレスなく送るための、ADHDにおすすめのライフハックガジェット5つをご紹介します。

  • タスク管理アプリ
  • タイマー・時間管理アプリ
  • ゲームアプリ
  • スマートウォッチ
  • ノイズキャンセリングイヤホン

さまざまな場面に合わせて、ぜひライフハックガジェットをお試しください。

タスク管理アプリ

ADHDの方はスケジュール管理が苦手で、期限どおりに提出物を提出できなかったり、待ち合わせの時間に遅れることがあります。

そのような方には、タスク管理アプリがおすすめです。

  • LINEでかんたん予定管理bot「リマインくん」

予定のリマインドをLINEのメッセージで送信してくれる時間管理ツールです。

リマインくんにLINEメッセージで予定を伝えると、自動で登録してくれます。

LINEを介して簡単に時間管理をできる点が魅力です。

参考記事:リマインくん|LINE

タイマー・時間管理アプリ

タスク管理ができるようになったら、時間管理にもチャレンジしてみましょう。

時間管理ができると、仕事の期限やプライベートの約束を守れるようになります。

  • ルーチンタイマー

毎日の生活のなかでやるべきことを、設定時刻に合わせて知らせるアプリです。

時間を守る習慣が身につくため、規則正しい生活を送れるようになります。

特に朝の身支度が苦手な方や、仕事に遅刻しがちな方におすすめです。

画面はシンプルなつくりになっていて、ITツールが苦手な方でも簡単に使えます。

参考記事:ルーチンタイマー

ゲームアプリ

注意力や認知機能を向上させ、ADHDの症状の改善を目的として設計されたビデオゲームアプリ「EndeavorOTC」をご紹介します。

海外発のゲームですが、日本でも無料アプリが提供されています。

  • EndeavorOTC

乗り物に乗った主人公を操作する、レースゲームです。

ユーザーは端末を左右に傾けて乗り物を操縦し、障害物を避けながらコースを進行。

さらに、気を散らすような障害物に惑わされないようにしながら、ターゲットとなる生物を見つけて捕獲します。

この両方を同時におこなうことで脳の神経回路を変化させ、注意力と集中力を高める効果が期待できます。

参考記事:EndeavorOTC

スマートウォッチ

発達障害の特性で、集中しすぎて周りが見えなくなることがあり、スマートフォンの通知を確認するのを忘れてしまう方が多いです。

そのような方にはスマートウォッチがおすすめです。

値段やメーカーなどさまざまなものがありますが、スマートフォンと連携した通知機能を搭載しているものがよいでしょう。

通知がきたらスマートウォッチが振動するので、すぐ対応できるようになり、スマートフォンを見るという癖ができてきます。

ノイズキャンセリングイヤホン

特定の音に過剰に反応したり、多くの人にとっては気にならない音が耐えられないくらい大きく感じることがあります。

それが原因でイライラしたり、疲れてしまうこともあるので、これらを緩和させるノイズキャンセリングイヤホンを使用するとよいでしょう。

ノイズキャンセリングイヤホンとは、文字どおり、周囲の雑音を軽減してくれるイヤホンです。

エアコンや話し声など、ストレスを感じている音をシャットダウンすることができるため、快適に過ごすことができます。

買ってよかったADHDの便利グッズは?

自分がどのようなことに苦手を感じているか、それを解決するにはどのような工夫が有効かを考えて身の回りの道具を選択していくことが大切です。

あらゆるモノをインターネットでつなぐIoT技術を利用したスマートデバイスは、さまざまな分野で活用されていて、ADHDの方の生活をサポートしてくれます。

スマートフォンやタブレット端末以外にも、ADHDにおすすめの便利なグッズが増えていて、そのひとつがスマート家電です。

スマートフォンなどに連携できる家電で、インターネットに接続しているため、外出先から家電の遠隔操作や運転状況の確認などができます。

スマート家電には、テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・照明・ロボット掃除機、玄関ドアの鍵や防犯カメラなどの住宅設備に関わるものまで多種多様です。

そのひとつであるスマートスピーカーは、メールの作成や送信、必要な情報の読み上げ、スケジュールやタスクの管理などをしてくれます。

ADHDの方は、このようなスマート家電を上手に使うことで、日常生活や仕事で起こるミスを減らし、快適に暮らせるようになります。

絶対失くさないメモ帳とは?

ADHDの方は、忘れないようにメモに書き留めることが多いですが、そのメモもどこかで失くしてしまうことがあります。

絶対に失くさないメモ帳とは、ホワイトボードです。

大きいホワイトボードだと常に目につきやすく、失くすことはなくなり、すべての情報を一元化することで、もの忘れを減らすことができます。

ADHDの便利グッズは以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:ADHDのライフハックや便利グッズを紹介!大人の対策アプリや子供の支援グッズも

まとめ

今回の記事では、発達障害のある人が仕事で困ることを詳しく解説しました。

ADHDの特性で、仕事のペースについていけずに新しい環境に適応できない、忘れ物や遅刻をしてしまうなど会社に迷惑をかけたり、精神的にも疲れやすくなってしまいます。

このような困難は、ライフハックで解消されることも多いです。

仕事で使えるライフハックやガジェットをご紹介したので、ぜひ参考にしてみてください。