聴覚障害者とのWeb会議で必要な工夫は?参加しやすくなる便利なツールもご紹介

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聴覚障害者とのWeb会議をイメージした画像

聴覚障害者には、日常生活においてコミュニケーションがとりづらいなど、さまざまな問題をかかえています。

これはビジネスにおいても同様で、特にWeb会議では多くの人が発言するため、理解が追いつかなくなることも問題です。

このような問題を解消するために、さまざまなツールがリリースされています。

この記事では、聴覚障害者とのWeb会議で必要な工夫や、便利なツールについて解説します。

\聴覚障がい者向け音声認識ツール/

聴覚障害者がWeb会議で困ること

聴覚障害者がテレワークなどでWeb会議に参加する場合、困難な点が多く存在します。

最も困るポイントとしては、会議に参加している複数人が発言をするという点です。

聴覚障害者にとっては、1対1の会話であっても内容を理解することが難しいケースがあり、コミュニケーションの成立がスムーズにいかない場合があります。

Web会議の場合、複数人が参加しているため、同時に発言したり、発言が連続したりするなど、内容を理解することがより困難になります。

また、会議の中で動画を見るケースでは、字幕がついていないと内容を理解することが困難です。

動画の内容を元に会議を進める場合、会議についていくことができなくなります。

他にも、パソコンなどのエラー音や通知音が聞こえない、マイクの通信状況が確認できないという問題もあり、Web会議に参加する際には多くの障壁があるのが現状です。

また、マスクなどで口元が隠れてしまっている場合、口元が隠れてしまうため、相手の口の動きで言葉を読み取っている聴覚障害者には会話の内容が把握できなくなってしまいます。

このように、聴覚障害者にとってWeb会議には多くの問題が存在します。

聴覚障害者がWeb会議に参加しやすくなるための工夫は?

聴覚障害者がWeb会議に参加するための工夫についてイメージした画像

聴覚障害者がWeb会議に参加する際には、多くの問題点があるため、これらを解消するために、さまざまな工夫がされています。

ここでは、以下の点について詳細に解説していきますので、参考にしてみてください。

  • 一人ずつ話す
  • 発言は挙手制にする
  • 反応を示す
  • 資料を事前に配布する
  • 音声情報を文字化する

一人ずつ話す

聴覚障害者がWeb会議の内容を理解しやすくするために、参加者は一人ずつ話すようにしましょう。

聴覚障害者は人数が多い会話ほど流れを瞬時に掴むことが難しくなり、場合によっては1対1の会話でもコミュニケーションをスムーズに進められないときがあります。

もしWeb会議で複数人が同時に話してしまうと、内容の理解はより困難になってしまいます。

そのため、Web会議では一人ずつ話すことをルールにすることがおすすめです。

発言は挙手制にする

Web会議では、さまざまな参加者が順不同で発言することが一般的ですが、参加者に聴覚障害者がいる場合は、発言を挙手制にするようにしましょう。

自由に発言できる会議では、複数の参加者が連続的に発言してしまい、聴覚障害者が発言するタイミングがなくなってしまいます。

聴覚障害者は他の参加者の発言内容を理解することに多くの労力を必要とするため、結果的に自分の意見を発言するタイミングを失ってしまうのです。

聴覚障害者に積極的に発言してもらうためにも、発言は挙手制にしましょう。

反応を示す

Web会議では、参加者が発言した後には何らかの反応を示すようにしましょう。

聴覚障害者は音声からの情報を得ることが難しいため、参加者の反応がないと発言が終わったタイミングがわかりません。

また、聴覚障害者自身が発言した場合でも、反応がないと発言が伝わったかどうかわからず不安になってしまいます。

そのため、Web会議で参加者の発言があった際には、聴覚障害者が理解できる形で反応を示すようにしましょう。

資料を事前に配布する

Web会議では、可能であれば事前に資料を配布するようにしましょう。

資料があれば、会議で必要な情報が文字化されているため、聴覚障害者も問題なく理解できます。

また、資料が用意されていることは、聴覚障害者以外の参加者にも役立ちます。

そのため、Web会議をスムーズに進めるためにも、資料の配布は効果的です。

音声情報を文字化する

聴覚障害者は音声情報を得ることが難しいため、文字化することで内容を理解しやすくなります。

音声情報の文字化では、Web会議での発言を文字にすることや、動画を視聴する場合は字幕に対応することが必要です。

現在では、これらの文字化をサポートするために、さまざまなツールが開発されています。

音声情報をリアルタイムで文字化することができれば、聴覚障害者が内容を理解するのにより役立ちます。

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聴覚障害者とのWeb会議に使えるツールはある?

聴覚障害者とのWeb会議に使えるツールについてイメージした画像

聴覚障害者とのWeb会議では、発言内容の理解をサポートするために、音声の文字化などの配慮が必要です。

現在では、聴覚障害者に向けたさまざまなツールが存在します。

これらのツールを活用することで、聴覚障害者とのWeb会議をスムーズに進めることが可能です。

ここでは、以下のツールについて詳細に解説します。

  • UDトーク
  • Zoom
  • オンヤク

UDトーク

UDトークは、音声情報を自動で文字化してくれるツールです。

スマートフォンやタブレットなどから使用することが可能で、マイクに向かって発言すると、その内容を音声認識して文字に書き起こされます。

会話内容などをリアルタイムで文字化できるため、聴覚障害者とのWeb会議に導入すると便利です。

また、音声認識では間違った内容に文字化されることがありますが、間違いがわかった場合には参加者が修正することができます。

参加者が内容を修正することで、より正確に文字化することが可能になり、聴覚障害者が発言内容をより理解しやすくなります。

そのため、UDトークを導入したWeb会議では、参加者が積極的に文字化のミスを修正するようにしましょう。

参考記事:UDトーク

Zoom

現在、Web会議で多く利用されているZoomですが、Zoomには聴覚障害者などにとって役立つアクセシビリティ機能が搭載されています。

聴覚障害者のためのアクセシビリティ機能としては、キャプションの自動生成や手動字幕があります。

キャプションの自動生成機能は、Zoom上の音声情報が自動的に字幕として表示される機能です。

この機能を利用するだけで、音声情報の文字化が可能です。

また、手動字幕機能により、手動で字幕を表示することもできます。

他にも、マルチスポットライト機能があり、例えば手話通訳者を全員のビューに表示できるようにすれば、聴覚障害者への配慮に役立ちます。

参考記事:Zoom

オンヤク

オンヤクは、Zoom、TeamsなどのWeb会議システムに対応したリアルタイム音声翻訳・文字起こしツールです。

翻訳機能も搭載されていて、100以上の言語で利用可能です。

また、Web会議だけでなく、オフラインの会議でも利用できます。

オンヤクには分野選択機能があり、専門的な会議でも正しく文字化することができるのが特徴です。

オンヤクも文字化機能の速度が速く、リアルタイムで発言内容が文字化できるため、聴覚障害者が発言内容を理解するのに役立ちます。

また、聴覚障害者のサポートだけでなく、翻訳機能は簡易的な議事録の作成など、聴覚障害者以外にも便利なツールとなっています。

参考記事:オンヤク

Web会議の会話をリアルタイムで字幕変換できる「Pekoe」

ここまで解説したように、聴覚障害者とのWeb会議では、会議での発言内容をリアルタイムで文字化ができるツールがあると便利です。

Web会議の文字化ツールとしておすすめなのが「Pekoe」です。

Pekoeは、会議での発言内容をリアルタイムで音声認識し、字幕として表示することができます。

また、文字化にミスがあった場合でも、参加者がその場で修正をおこなうことができます。

他にも、過去の動画に字幕をつけることができるため、動画を簡単に活用することが可能です。

Pekoeは導入も簡単で、アプリをインストールしてアカウントを登録するだけで完了するため、気軽に試すことができるため、ぜひ試してみてください。

\聴覚障がい者向け音声認識ツール/

まとめ

聴覚障害者がWeb会議で困ることや参加しやすくなるための工夫、便利なツールについてご紹介しました。

聴覚障害者は音声から情報を得ることが難しいため、複数人が発言をするWeb会議では内容を理解することが困難という問題があります。

この問題を解消するためには、一人ずつ話したり、発言を挙手制にするなどの工夫の他、ツールを活用した音声情報の文字化が重要です。

音声情報の文字化のツールとしては、さまざまなものが存在するため、ぜひ検討してみてください。